建材研修会「INAX・丸栄陶業施設見学会」


本州に距離を置きながらゆっくりと移動した今年の台風15号。その影響で不安定な天気が続く中、8月30日JIA三重・見学会の一日が始まった。全行程がバス1台での移動。午前7時10分に名張市を出発して途中、上野市、津市、桑名市で乗客を増やしつつ目指す三河へと向かった。参加者は28名。会員、賛助会員、所員のほか部外の参加者も得られた。

11時20分、カラリと晴れた常滑市に着き、INAXの施設「世界のタイル博物館」と「窯のある広場・資料館」を見学した。先ず「世界のタイル博物館」宮地館長から説明を受けた後、各自自由に見学し散策できた。タイル博物館は、タイルそのものの展示とタイルを使って再現した小空間との軽妙な構成で、世界各地のタイル類の歴史の理解を助ける明るい施設。国指定登録有形文化財「窯のある広場・資料館」は、黒い下見板張りの外壁や露出した木造の小屋組みが時の積み重ねを感じさせる。染付け古便器が多数展示されており、懐かしいもの、珍しいものに出会えた。

続いて、碧南市へ移動して「丸栄陶業」本社と本社工場を見学。瓦屋根を戴く木とコンクリートが混成して瀟洒なたたずまいを見せる本社社屋は、8月に急逝された建築家・内井昭蔵氏が手掛けられた。カメラやスケッチに建物の細部をとどめようとする参加者の姿が目立った。営業開発部石川室長より会社の沿革などお話を伺ってから、本社工場へ場所を移して榊原工場長の案内で燻し瓦の製造工程を視察した。場内の熱気や原料の乾いた粘土、ハンガーから外れ落ちた生乾きの瓦の量など、普段見るカタログからは窺い知れない物事がそれぞれに体感できたのではないか。

移動の車中では第4回例会が開催された。午前は報告事項、午後は協議事項が示され、意見交換された。マイクを回しながらの審議は、普段と一味違った発言機会の提供であった。

日程の最後は名古屋市へ戻り、ビールと焼肉が飲み放題!食い放題!と謳われた「浩養園」での暑気払い。羊肉を炙りながら、参加者の間では異業種やら異文化の交流も深まった様子。終日、土と火が織り成す文化に浸ることができた。

最後に、この一日を共に楽しく過ごさせていただいたにもかかわらず、9月に惜しくも早世されたJIA三重賛助会員元旦ビューティ工業株式会社名古屋支店の羽根 愈様のご冥福を謹んでお祈り申し上げます。

(池澤邦仁/池澤アソシエイツ)







       

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