理 事 会 レ ポ ー ト                             JIA 東海支部長・理事 小田義彦
今年最初の理事会が2月25日(金)13:30 〜20:20、22名の理事(内1
名はWEB参加、1名欠席)と2名の監事が出席して行われた。
【審議事項】
1. 入退会者承認の件:27名入会、16名退会、6名死亡、休会2名を承認。会員数4,688名。(2月22日現在) 東海支部1名(愛知;1名)入会、1名休会。。
2. 後援名義承認の件:4(当日)+17(事前の広報委員会にて)計21の事業を承認。
3. 本部委員会委員委嘱:国際委員会の1名の委員の交代を承認。また新たに「2050年の建築家シンポジウム」「一万人の世界建築家展」「リトアニア日本建築家展EAST-WEST 3」という3つの実行委員会設立と実行委員をUIA大会終了までの期間限定で承認。
4. 懲戒審査委員会懲戒請求:阪田誠造委員長から説明。職責委員会答申の通り、会員1名を「除名」とすることを承認。
5. 専務理事等報酬見直し:昨年9月22日の臨時理事会にて専務理事報酬を1,000万円とすることを決議し、実施時期と財源を本日審議。総務委員会の提案どおり本年度は800万円とし、現600万円との差額は予備費から捻出することを賛成多数で承認。
6. 地域会設置基準改定案:正式名称「社団法人日本建築家協会○○支部○○地域会」とする、地域会代表者を「○○地域会代表」もしくは「○○地域会会長」とすることなどの改定案を承認。
7. (独)国際協力機構(JICA)との協力企画提案: UIA大会に向け、アジア・アフリカなどの世界の問題を若手建築家が実体験するワークショップを立ち上げるための協定を結びたい。そのWG立ち上げの承認と協定を結ぶ方向を確認。
 
【協議事項】
1. 福島県三春町設計施工一括コンペ対処の件
  仙田満元会長から直接の弁明。「残念ながら契約は大林組と三春町間で交わされることになったが、あくまでも設計施工一括であり『一貫』ではない。建築家の立場は守られており、皆さんもこういうデザインビルドコンペに大いに参加して建築家の独立した立場を主張してほしい」。 
  これに対し水戸部東北支部長からは、到底その弁明は納得できるものではなく、対社会行動委員会またはJIAとして今後の対処について明らかにしてほしいとの要望があり、引き続き理事会で協議されることになった。私見だが、設計責任は「一括」の場合は設計者に、「一貫」の場合は設計施工請負者にあるといえる。デザインビルドという聞こえの良いシステムに言い換えようとする意図が見られるが、AIAがいうデザインビルドとは「建築家がプログラミングから設計と施工に至るすべての段階でプロジェクトを指揮する立場に就き、その場合Feeもそれなりに必要」とする場合であり、今回は契約上そのようになっていないことは明白であると考える。 
2. 定款改定案と改定条項について
  公益社団法人への移行に際し、目的、事業、会員種別、役員選任などの見直しと地域会条項の追加などを改定すべく、定款全文が示された。理事・監事は総会で選任、会長・専務・常務など業務執行理事は理事の中から理事会で選任、総会定足数は1/2、理事会での代理出席・書面表決は不可、などが主なる改定内容。会長は「会長理事」として選ばれてよいが、改めて理事会で決定する。専務理事も総会で選ぶ。会長〜支部長は会員から選ぶが、専務・常務理事と監事は会員外でも良いことになる。 
3. 定款改定に伴う会員種別改定案
定款改定は今年5月の本部総会で決議、会員規則・会費規定改定は総会後、他の規定と同様に整備していく。会員種別は、正会員・名誉会員・準会員・協力会員の4種、会員資格として正会員はアーキテクト会員(一級建築士免許+実務5年以上)とフェロー会員(JIA貢献者)、準会員はアソシエート会員(一級建築士受験資格+実務経験5年以上)、シニア会員(現非登録建築家)、青年会員、学生会員から構成されるという提案。定款改定に関するアンケート回答を紹介(16通の内5通が東海支部)。 
4. 本部慶弔見舞金規定改定 
  現本部役員の配偶者、功労者とその親族にも配慮することを改定。 
5. 本部事務局体制改革WG協議 
  本部事務局固定費削減目標(2010年度比15%削減)達成に向け、「職務体制(業務形態)の見直し」「事業担当人員削減」「関東甲信越事務局との連携」を提案。総務委員会による職員ヒアリング、毎月の業務報告書作成、毎月の収支予算管理、各種規定・基準の再整備などを実施、事業評価諮問会議による予算案策定を進めている。 
【報告】  
1. 懲戒処分会員からの不服申立対応:2名の会員から事情聴取の結果、不服申し立て取り下げの旨の報告があった。
2. 全国学生設計コンクール報告:矢田WG主査より説明。JI A学生賞と命名し、新人賞・大賞に並ぶAwardに位置づけたい。
3. 3つの諮問会議報告
  「組織再編」では、委員会構成再編、事務局改革、ガバナンスが次の課題。 
  「法資格制度」では、国交省、他会との会議、協議動向を報告。確認申請手続き(書類関連)簡素化に関するパブコメあり、UIA大会での新資格制度宣言(2会または4会)を想定して協議中。 
  「財政再建」では、総務委員会と協力して本部固定費削減、会員種別ごとの会費収入について継続協議、事業評価タスクによる2011年度予算作成中。 
4. UIA大会推進特別委員会報告:参加登録・寄付の促進(現在3.7億円/4.5億円、遅れ気味)などについて。
5. 2010年度決算見込み、2011年度予算策定方針と経過報告
  決算見込みはほぼ予算通りであるが、ベルコリーヌ用の予備費は決着がつかぬまま繰越し。 
  予算見込みは、会員減を5% 〜10%と想定、支出面ではUIA大会へ傾斜投資しつつ、固定費削減(3年で15%)、収支赤字の3事業(広報・国際・表彰)の収支完結を想定。なお、委員会費が一昨年度より大幅に削減されており問題、HP上の会員専用頁に理事会議事録と委員会議事録は載せるべき、などの意見が出た。 
6. 広報委員会報告:HPのメンテナンスなどについて
 7. 事務局報告:近畿支部理事選挙の結果、道家俊太郎、沼田亘両氏が理事当選。これで2011年度役員体制が確定(総会未承認)。次回理事会よりオブザーバー出席をお願いする。