理 事 会 レ ポ ー ト
理事 谷村 茂
 第173回理事会は、7月17日にほぼ時間通りにWEB方式で開催された。何人かの理事が正式に着任され、新年度の始まりである。本日の定足数24名中、最終的な欠席者は東條、吉羽両理事であったが、両名とも委任状を提出している。(開始13:35、終了17:55)
〔審議事項〕
1.「入会者・退会者承認」の件(池田局長)
17名の入会希望者(東海3人)、10名の退会希望者(東海1人)が審議にかけられた。入会希望者中2名に関しては資格条件が不明であるので、総務委員会で調査し、問題がなければ承認という条件付であるが賛成多数で承認された。結果、会員数は4,878名となった(7月16日現在)。
2.「JIA後援・協賛名義承認」の件(池田局長)
  13件の後援依頼が賛成多数で承認された。
3.「委員会委員委嘱・解嘱」の件(池田局長)
委嘱・解嘱に関しては承認されたが、2期4年を超える就任委員長、委員に関する取り扱いでは様々な意見が出され、最終的には継続審議となった。特に問題となったのは「本部実務委員会」の所属先は本部認定評議会であるため、本部委員会のルールには当てはまらないのではないかとの指摘で、「建築家資格制度細則」では任期の制約はないとのこと。
4.対社会行動委員会提議(山口委員長)
連続継続審議となり、委員会で協議した結果、低額入札者に対して「従来の主宰者を対象に職責委員会に調査を依頼する方法に加え、その設計事務所および所属する会員宛に会長と委員長名で警告文を出し、その事務所名をWEB上に掲載する」ことが承認された。甚だしい低額入札は、予定価格の50%以下という目安も示された。数値を出すことに対して公正取引委員会などで問題とならないかという意見も出されたが、当分は推移を見守る。
〔協議事項〕
1.「建築基本法特別委員会の設置」(出江会長)
建築基本法にかかわる議論はここ1年が正念場となるはずで、専門家の団体としての提言をまとめていく必要性を述べた。現在、基本法の検討は「建築産業基本問題委員会」が取り扱っているが、「建築基本法特別委員会」の立ち上げが必要だとの提案が協議された。会長はその中で、風土を語る必要性と共に各支部からの委員の必要性を強調した。この問題は審議事項となり、委員会の設立と松本純一郎副会長の委員長が承認された。
2.「既存不適格建築物取扱いの提議」(與謝野副会長)
7団体のメンバーによる改正法令懇談会資料の抜粋から、特に問題となる3点を中心に今後問題点をまとめていくとの説明があった。主に構造的な事項が中心であるが、実際には実施不可能な事柄が多いため、施主の理解を得ることが非常に難しい現実を何とかしたい。
3.「資格制度オープン化作業日程」(野々瀬実務委員会委員長)
細則の改定案を8月の理事会に提出予定。また、運営マニュアルの策定を行い、これらの承認を9月末の認定評議会でもらい、10月からJIA会員外に広く呼びかける。
4.「UIA2011東京プレ大会in四国」(野々瀬副会長)
2010年7月から四国で開催予定の「四国建築家展〜建築家宣言」でUIAプレイベントとなるように日本規模での会議開催を念頭に企画していく。
5.「財政支援金返却に関するお願い」(森田専務)
IAの財政は2009年度総会でも報告したように緊縮財政を組んでいるが、ここ1 〜2年のうちに経費節減も限界となり、会費の値上げもやむをえないか、という状況となっている。こうした事情の下で2005年6月に行った「JIA財政支援金」に関してさらなる延長や寄付のお願いをしたいという提案を協議した。全理事の意見を聞いた結果、一旦は返却し、新たな要請をすべきとの意見が大多数を占めた。
〔報告事項〕
1.「NPO法人建築家教育推進機構」(松原NPO理事)
通常総会の報告。今後も月1回程のペースでの「一級建築士定期講習会」を実施していく予定。
2.「本部HPの会員専用ページ」(松本広報委員長)
理事会議事録は開示しているが、本部委員会議事録に関しては今後、協議・審議。
3.「本部委員会体系再編」(松本副会長)
各委員長にヒアリングし、まとめて8月理事会に提出予定。
4.「設計コンペ等データ整備の件」(森田専務)
全支部で調査をかける予定。現在は対社会行動委員会で取り上げているが、今後はどこかの委員会で行う可能性もある。
5.「3会共同要望」(森田専務)
入札問題等に関し地方自治体に3会共同で活動していきたい。
6.「UIA大会報告」(小倉JOB会長)
今後ほぼ最終案に近い案をJIAに提示する予定。
7.「JIA契約約款の改定」(森岡理事)
第2回改訂版の発行に伴う講習会を行うのでご協力を。
9 〜13.(池田局長)
国会図書館がJIA発行出版物すべての寄贈を求めている。