理 事 会 レ ポ ー ト

東海支部長・理事 服部 滋
 第169回理事会は4月10日web会議の予定を変更して、東京で集合会議で開催された。私は、web会議の予定で午前中に竣工式を入れていたので、参加できたのは、開会1時間半後の14時半頃からであった。よって、前半は谷村理事からの聞き書きである。
 前週の火曜日3月31日に、資格オープン化のための集中審議を、4月1日はwebによる臨時理事会で、10日の理事会に向けた企画運営会議、1日おいて、3日は山口県萩市での支部長会議と続いて同じような内容を討議している。
 会議に先立って、生駒監事より貴重な時間を浪費することなく真摯に議論していただきたい、との要請があった後、会長の挨拶があった。挨拶の中で、会長は「総会も近づき実質あと1年で任期が終わる。皆さんも早く意志を固めて欲しい。建築基本法を目標としてあまり枝葉末節にとらわれずに議論し、設計監理者の独立性を保つことが重要で、また無償・設計ダンピングの行為をなくすため、個人ではなくJIAとしてやりたい」と述べた。
 最初はいつも通り、入退会者の承認、後援・協賛名義の承認であった。U−40のコンペなどで入会者は多かったが、退会者や会費未納による資格喪失者も多く、2008年度期末の会員数は、期初より100名の純増であった。次に名誉会員と終身会員の推薦承認で、5月の総会の議案となる。名誉会員は、国内4名、海外5名の9名。終身会員は、東海支部の清水一男会員を含め6名の推薦が承認された。
 次が資格制度のオープン化、この審議途中で理事会に参加。野々瀬委員長の概要説明の後、オブザーバー参加を要請された和智UIA/PPC委員長によってUIAアコード、倫理綱領、ガイドラインに関する説明とAIAの現状などに関する質疑応答が短時間なされた。
 資格制度のオープン化の範囲や、自律性の定義などUIA推奨基準との整合性、解釈の確認、業務形態と個人資格の問題など、様々な議論を数カ月続けてきた。しかし、解釈の細部についての歩み寄りは見られない。資格運営機関の第三者機関への移行の期限、方法、財務面の実現可能性にめぐっても討論してきた。結局、過去の総会の議決がどの範囲に及ぶかの解釈をしてみたところ、今回の総会では、実務委員会の作業報告をし、財務面から運営機関を第三者機関へ一気に移行するには無理があるため、できるだけ第三者性を高める方向で改善しながら、JIA内に置かざるを得ないことと、そのためオープン化の範囲についても、当面は専業事務所の人のみに行うことで意見が収れんした。次回5月11日の理事会で再確認の予定。
 対社会行動委員会から、低価格入札について、JIA会員はいるが、主宰者がJIA会員でない場合、事務所所属の会員への処分を検討しても良いのかという問題について協議して欲しいという提案と、コンペやプロポーザルにおける実績などによる参加制限について取り組むべきだと思うが、どの委員会で扱うかの協議提案がなされた。今回は時間がなく、説明だけに終わった。
 2008年度決算と、2009年度予算について専務理事から報告があった。決算も予定より大きな赤字計上になりそうだが、予算については大きな欠損が出ている。今後検討を加えて予算を練り直すとのことではあった。広告収入の減少にもかかわらず、それを原資にする事業の見直しが一切されていないこと、関東甲信越支部との事務所分割に伴い、分割が曖昧なため関東甲信越支部に甘えていた施設費が大幅に増加したこと、さらに、建築家クラブ費用、会計ソフト費用などが大きく増加している。建築家クラブ開設を含む施設費については、今まで理事会に示されたこともなく、どこでこんな決定がされたのか指摘したが、明快な回答はなかった。さらに、年初に事業については、出入りを報告書で提出してもらい、理事会または総務委員会で精査する決定がなされているにもかかわらず、実行されていないことも判明した。
 専務・常務理事選定委員会規則は前回理事会にも提案されたが、数代前の会長からの諮問にこたえるべく、総務委員会で申し送り事項とされてきたものである。提案は年度初めに交代する場合と年度途中で交代する場合を扱った2種類となっており、次回審議することとなった。
 改正法令懇談会提出書類については、建築士会連合会の掲題懇談会に意見を求められたもので、時間がないため各支部長に意見を求めたものである。4月21日、各会から集めた内容から5つに絞り、国交省小川審議官を含め検討会を開く材料とするものである。
 今回は途中参加ということと、このところの花粉症の症状がひどく、集中力が欠ける状態が続いているため、会議への参加は行い、重要と思われるときの発言は行っているが、他の人の発言のメモがおろそかになっており、細部についての報告に支障をきたしていることをお詫びいたします。