理 事 会 レ ポ ー ト
理事 谷村 茂
 第168回理事会は、3月17日に定刻にWEB会議で行われる予定であったが、東海支部のコンピューターの調子が悪く、応答できない状態であったので、急遽それぞれの事務所に戻り参加することになった。自分のパソコンでのTV会議の参加は、つい最近も行ったのであるが、LAN配線が断線していた上、いつも自動的に入力できるパスワードが変わっていたため再入力したりして参加するまでが大変であった。結局参加できたのは1時間20分遅れの2時20分となった。しかし、参加した途端に資格制度オープン化の議論が白熱しており、延々と続いたため、ほとんどの協議事項および報告事項はされなかったし、大幅に審議順序が変わった。
 出入りが多すぎたためにつかみにくいが、定足数24名中、最終的な欠席者は赤堀理事だけであった。(開始13:10、終了19:30)
〔審議事項〕
1.「入会者・退会者承認」の件(池田局長)
15名の入会申し込み、16名の退会、3名の死亡に3名の休会希望が、賛成多数で承認された結果、会員数は4,956名となった(3月16日現在)。
2.「JIA後援・協賛名義承認」の件(池田局長) 

 
8件の後援依頼が賛成多数で承認された。この中で4月21日に建築会館ホールで「建築基本法シンポジウム企画」が行われる予定で、参加要請があった。
3.「本部委員会委員の委嘱・解嘱」の件(池田局長)
国際事業委員会と実務委員会の委嘱・解嘱が承認された。
〔協議事項〕
1.「2009年度会長方針」(出江会長)
資格制度のオープン化審議の前に前回の理事会で発表された会長の2009年度方針の一部変更案が示されたが、幾つか出された意見はそれほど反映されず、「設計業務環境改善」の一部語句の変更となっている。 
以上は、参加できなかったので他理事と事務局への問い合わせの結果を基にしている。
〔審議事項〕
8.「資格制度のオープン化」の件(野々瀬理事)
この審議の途中から参加したため、当初何が議論されているのかよくつかめず、数人の理事に後日確認したのだが、それぞれ混乱しているようであった。分からないながらも幾つかの問題点が議論されたようで、その一番の争点は、「専業・兼業のこと」で、次いで「自立性か独立性か」「登録建築家と設計専攻建築士の相互認証のベースの問題」である。この議論では、関東の理事と関西の理事との争いのようであり、それぞれが発言をしあい、罵声も飛び交う状態で、まるでどこかの国会のようであった。会議の中では追加文書が提出されたり、これまでの基本政策委員会報告や総会資料が引用されたりで混乱に拍車をかけた。その中で4元会長からの文書において「我々の目的はあくまでも建築士法の改正」と述べているのはいかがなものかと思う。最終目標はあくまで「建築家法(職能法)の制定」ではないのか。とにかく今回はWEB会議のまずさが露呈したようであり残念な結果となった。ちなみに野々瀬委員長から出された審議提案内容は、1.オープン化の範囲、2.審査・合格基準、3.建築士会との制度連携と相互認証協定の締結、4.運営機関、の審議であった。どれ一つ決定せず、結局この問題だけで臨時理事会を開催して審議することとなったが、方向性が固まるかどうか疑問である。期日は3月31日。
9.「PAC会計システム更改の改定」の件(橋本総務委員長)
支部へ会計ソフトを導入することは2007年度末の総会で承認済みであり、2008年度総会で承認された事業計画・収支予算に基づく提案であるが、当初の予算をはるかに超える高額予算の提示を受けて紛糾している。支部本部統一のソフトの必要性はいうまでもないし、本部のサーバーの能力が限界に来ている現状を是正する必要性は認めているものの、あまりにも高額なため、相見積を取るとともに、委員会内での意見の食い違いがあるようなので委員会で統一見解を出すことを求めて再審議となった。 
4.「会費規定改定」の件(谷村理事)
前回理事会で協議された件で、特に問題なく承認された。今後は、各支部追加運営費に関しては、各支部総会で決定すればよいことを求めている。次回総会に提出される。
〔報告事項〕
1.「既存建築に関する要望」の件(鰺坂再生部会長)
登録文化財をはじめとする既存建築の法規制の緩和を求め、国交省、消防庁、国税庁等へ見直し等の検討要望をしていくことに関して反対はなく、ぜひとも緊急に動くように要請された。
〔審議事項〕
7.「UIA特別会費」の件(佐野委員長)
資金集めの手順は各支部長にゆだねるとともに特別会費という名称は大会支援金と変える。また、資料の発信者はJIAのUIA準備委員会とするという提案が承認された。
6.「環境ラボ規約」の件(寺尾副委員長)
基本的にはJIA委員会規定に従ってもらうが、細部に関しては総務委員会と協議となった。協議事項「地球温暖化ビジョン2050」に関しては意見を求める要請とともに担当理事の選任要請があった。
この後、駆け足で京都大会の詳細説明と2008年度決算見込み等が報告されたが、残りは次回持越しとなった。