地域会の明るい未来へ
三重地域会会長 池澤 邦仁
 明けましておめでとうございます。新年を迎えるに際して皆さまのご多幸を祈念いたしますとともに、JIA活動へのご理解とご協力に感謝を申し上げます。
 昨年のJIA三重の事業では、研修としての「森羅万象匠塾」において三重県内の木材の現状と地域の伝統工芸の伊賀焼についての知見を深めることができました。「建築展」では四日市と関宿との2回開催でき、この内、関宿では公開フォーラム「100年後の関宿を考える−建築家に望む新しい暮らしの提案」をあわせて開催することができました。京都の宇治平等院などを探訪した「建築ウオッチング」は王朝ロマンの雰囲気が印象深いものでした。この他、11月に開催された全国大会、「建築家大会2006奈良」は隣接県での開催ということもあり、支部の枠組みを異にする地域会との交流もできました。
 今年度として残す主な事業は、あと三重県建築士会と共催する「建築文化講演会」のみとなりました。2月17日に建築家の西沢立衛氏を講師としてお招きして、津市にある男女共同参画センターにて開催の運びとなっています。多数のご来場をお待ちしています。詳細につきましてはJIA三重のホームページでご確認下さい。
 今、JIAは課題をいくつも抱えています。内では会費減額に起因する財政問題、そしてそれに連動する会員増強の動き、社会化に向けての建築家資格制度の詰めとこれに関連して決着を見ない専業兼業の会員資格問題、会員の日常業務の周囲で生じがちな設計業務入札ダンピング問題など。これらに加えて外では、耐震強度偽装事件を機に動き出した建築関連法規制の抜本的見直しの動きなど。これらの問題からは建築家の自由と独立の立場を目指す足元を揺るがしかねない様相が見えてきます。これら諸問題に対しては支部や本部の会議で多くの時間を費やして解決に向けて取り組まれてきたところですが、今後共会員共々粘り強く取り組まなければならないと考えます。  新年に際しまして今後共、支部や地域会の皆さまと共に地域会の未来をより明るくする方向で運営していきたいと改めて考えています。ご理解とご協力の程よろしくお願い申し上げます。