会員相互の議論を重点に自律した地域会をめざして        三重地域会会長 森本 昭博
 三重地域会は発足当時から30数名の会員で構成されており、現在ではその内の20名前後の会員が入れ替わり、最近では若いメンバーが増えつつあります。昨年宮川村で開催された支部大会でも、若い力が中心となって大会を盛り上げてくれました。
 今年度の三重地域会のメイン事業は、10月に三重県総合文化センターで開催される第3回建築展です。前回は1997年にJIA発足10周年に合わせて開催していますので、実に7年ぶりです。多くの子どもたちが参加できる建築展にと、現在中村久実行委員長を中心に企画しております。皆さまご期待下さい。
 建築展の他に対外的な諸活動として、前年度からの継続事業となっている『建築家カタログパートU』の発刊があげられます。若いメンバーが軸となって企画から編集作業を進めており、6月初めに私どもも取材を受け、少し戸惑うこともありましたが、今までとは違った体裁の建築家カタログになりそうです。
また、恒例事業として、11月には一般の方々にも参加していただける建築ウォッチング、2月には若い建築家や建築家を目指す学生のための文化講演会を予定しています。
 一方、対内的には、恒例となっている森羅万象匠塾を引き続き行います。この匠塾は現在12回目を数え、6月11日には伊賀組紐作家の中内中氏を招いて「組の世界」と題して講演をお願いいたしました。7月には会員の発表会として、湯谷実会員が建築作品をパワーポイントで解説する予定となっています。また、賛助会との情報交換や発表の場も事業計画に盛り込む他、広報誌『アーキテクト“みえ”』の発刊も期末に予定しています。
 今後の課題は、来年度の年会費の減額に伴う会員増強です。三重地域会は、四日市や桑名といった北勢地域に会員が少ないため、その地域を重点的に会員を増強したいと考えています。
また、JIAの全体課題となっている登録建築家の申請、CPDの単位取得も例会等で会員に推進したいと考えています。
 最後に、JIAが抱えている課題はどれをとっても、ある人の言葉を借りれば、「己を律する厳しい倫理を見失ってはならない」の一言に尽きるのではないでしょうか。会員一人ひとりが建築家として表裏のない行動をすれば、生きる道はおのずと開けてくるのではないでしょうか。
 地域会長として会員相互の議論する場づくりができればと思っています。よろしくお願いします。