新たな一歩への参加を
愛知地域会会長
        南 石 周 作

 新年を迎えて、皆様のご多幸を祈念いたしますとともに、JIA活動へのご参加とご支援に心より感謝を申し上げます。
 依然として先の見えにくい社会変革のうねりに建築界は翻弄されつづけ、厳しい状況ではありますが、曙の兆しも予感しつつ一歩進める年頭でありたいと存じます。
 JIAは、私たちのめざしている建築家としての職能確立へ新たな一歩を踏み出し、いよいよ昨年末より「建築家資格制度」の試行を始動しました。その行動と理念を社会に伝え、建築家としての自己研鑽や職能倫理を高めることがますます重要となってきます。その意味からも、活動方針に掲げた「開かれたJIA」の活動は、愛知地域会のみならずより多くの会員が連帯し、社会の理解を広げてゆくJIA全体の運動であり、積極的に参加いただく必要があります。
 開始された「登録建築家」申請は、建築家資格制度実現に向けての試行であり、JIAと建築士会連合会による2002年の基本合意も視野に、日本の建築家制度へと発展する萌芽でもあります。やがて連動するCPDの実績を高め、JIAが規範とするUIA建築家に相応する資格要件を整えてゆくために、会員のご理解と参加をお願いいたします。
 今期、多くの皆様から事業推進にご支援をいただき、愛知地域会の活動は、各委員会をはじめ研究会などが幅広く活動され、継続的に展開されており、そのエネルギーを効果的に活かし、より多くの会員が参加しやすい運営の方針としています。また、建築八団体との連携や、愛知県や名古屋市ほか行政への対応など、JIAの活動を広げながら、情報や意見の表明を積極的にすすめ、設計者選定方式やQBSの普及と入札問題への対応など、JIAから情報発信を継続してゆくことも欠かせません。さらに市民や学生への公開講座などを増やすほか、「登録建築家」情報の公開も含めて、JIAの活動情報をホームページなど通じて会員および社会に開くことなど、情報の公開が益々重要となってきます。
 年初のご挨拶とともに、私たちの新たな一歩である「登録建築家」への参加とJIA活動への理解をいただきたく、皆様によろしくお願い申し上げたいと存じます。