理事会レポート
JIAを変えようをキーワードに社会に開かれた組織へ改革   理事 上村貞一郎
◎第125回理事会2002年7月11目(木〕13時30分〜17時30分JlA館・3階セミナールーム
議長に坂本克也副会長を選任、議事録署名人に北海道支部長、東北支部長を指名して理事会がはじまる。
まず、報告事項として支部長会議の報告があった。今年度から支部長会議はJIAの主要事項について討議を行なう場となり、地域会の在り方、本部、支部との関係、そして財政運営について会費の問題も含め討議したことが報告された。
■報告事項    
続いて14項目の報告がされた。その中で注目すべき事柄として、
大会開催方式の件について、沖縄大会後のJIA大会をどのようにすべきか理事各位にアンケートを求め参考にしたいとのこと。開催方式としては
1)東京で隔年開催として間年は支部大会を開催。
2)東京で隔年開催として間年は支部大会と合同開催。
3)関東、近畿で隔年交互開催、間年は他支部本部支援のもと開催。
4)大会とフォーラムを交互にして開催。
5)大会と総会を一体化して5〜6月に行なう。
6)支部大会を総会に併せて行ない、大会は秋に持ち回りで行なう。
以上の案が提示され、9月をめどに方向性を決めたいとのこと、理事にそれぞれの方法の長短を含め意見が求められた。
全国地域合同会議を8月24〜25日に東京で開催し、会長と直接話し合い、今後の運営を計りたい。会費収納状況の件では、昨年にも増して納付状況が悪く、このままでは予算案の修正を余儀なくされることになる。
会員増強活動の件では、今年度の総会で入会金減額が議決されたが、まだその効果が出ていないので、若い会員の入会を奨励してほしい。広報委員会が入会案内として「変えようJIA」という見出しのリーフレットを作成している。
会員種別、会費問題について委員会で総合的討議を行なっている。ひとつの方法として本部及び支部の事務経費を本部会費とし、支部地域活動費は各支部地域で別会費として考えてはどうかとの案も提案されたが、現状を十分調査して考えていく必要があるとして、12月までには総会に提議できるよう結論を出す。
沖縄大会の進捗状況については、2泊3日のコースを基準に航空費を含めたいくつかのツアーが提示され、支部を通して参加の要請があった。
建築家資格制度の推進については、緊急に検討すべき課題として、2002年度事業計画を踏まえて、建築家資格制度の試行を全国的に展開するため、試行の具体的な内容と実地方法、実地のプログラムとスケジュールを明確にし、早急に会員に示す必要があると報告。
2002年度JIA新人賞は高砂正弘氏、手塚貴晴十手塚由比、池田昌弘氏に決まる。
QBSの普及活動として横須賀方式のセミナーが開かれ、国土交通省からもパネリストとして参加、今後推奨していくひとつの方法であるとの賛同の意を表した。
その他報告事項として、後援・協賛事業の件、事務所改造計画の件、メンテナンス部会書籍発刊の件、リトアニアでの日本建築展についての報告があった。
■審議事項
1. 会員動向の件
新規入会者23名、休会者9名の承認及び退会者24名の報告があり承認された。とくに北海道支部からの入会が目立った。
2. 『JIANEWS』の編集方針について国広ジョージ委員長から提案があり、「JIAを変えよう」というスローガンをもとに、新しい視点、息吹きを誌面に反映させたいとの意向から、10月号からの方針として、
1)『JIANEWS』の名称を『建築家ARCHITECT』に変更する。
2)『JIANEWS」を会報中心から一般市民、次世代の会員に魅力ある感動を与え、論争をも行なう月刊誌にしたい。
3)各界の情報、CPDマテリアルをおもしろい内容として掲載し、厳粛な内容の記事は概要を記載し、本文はホームページに掲載する。
4)建築の論争をめざす。刺激あるコーナー、特集などを通して論争を取り上げる。
5)“市民に近づく”をキーワードに建築界の杜会的活動をピックアップして記事とする。
6)作品の論争。
7)年1・2回の増刊号。30代から見た建築界、毎号旬の題材を取り上げる。時代の先端に立った編集を行なう。
以上のことを提案し了承された。ただ議事審議事項などをホームページで公開することを考慮すべきことについては、『JIA NEWS』で記載をする必要があるのではないかとの意見が出され、検討するとのこと。
3. UIA大会誘致活動、UIA総会対応方針の件について、審議を行ない、理事全員から発言があった。誘致活動予算の1,800万円への約2倍増額について、立候補している釜山の活発な活動に対抗するには必要であるとのこと。国際交流基金の運用金をこれに充てるとのこと。金銭だけの問題ではないなどの意見が出されたが、誘致決定後のUIAへの予定納付金50万ドルについても増額が求められる可能性があり、現地での対応につき会長一任をと提案があった。これには国際交流基金の流用が必要である。会長は困惑の意を表明、なぜUIA大会を東京に誘致するのか、その趣旨を世界各国に納得させることができるのか。JIA個々の会員に理解と協力が得られるものでなくてはならない。会員の熱意が必要である。大会開催までにそのことを早急にまとめることを条件に、了承した。委員会組織についてはほぼ形ができつつあるが、委員について地方からの任命をとの意見もあり、検討と調整を行なうこととする。 
4. 人事について専務理事に柳澤璋忠氏が9月から就任、それに伴い現中田亨専務を参与として会長より就任要請があり、本人も了承した。高野孝次郎事務局長は退職のうえ改めて兼任で常務理事に就任することを併せて、各位に対する報酬についての提示がなされ承認された。
理事会終了は17時30分、その後懇談をもった。